2つの剣 two Sword 2004 7 2

 新約聖書には、「剣を取る者は皆、剣で滅びる。」という言葉があります。
これは、歴史を振り返れば、そのとおりとなっているでしょう。
軍事力に頼った国は、一時的に勝利しますが、最終的には滅びていきました。
これは、歴史の鉄則です。
 さて、新約聖書には、もうひとつ、「剣」という言葉が登場します。
それは、「平和ではなく、剣をもたらすために来たのだ。」という言葉があるのです。
 イエスは、神の愛を説いたのだから、
なぜ、このような言葉があるのだろうかと思うでしょう。
 しかし、やはり、イエスは、剣をもたらすために来たのです。
イエスの「互いに愛し合いなさい」という教えは、
今でこそ、誰でも理解できる教えで、普通に聞こえますが、
当時としては、「革命的な思想」だったのです。
 当時は、戦乱が多く、また、強盗や殺人も多かったのです。
このような社会的な状況で、
「互いに愛し合いなさい」と説くことは、
正に、革命的だったのです。
 このように、イエスが生まれてから、
愛の思想が、一般的になったのです。
 これは、宗教のイノベイション(innovation)だけでなく、
社会の価値観そのものを書き換えるものだったのです。
 ですから、イエスの愛の思想は、
時代を切り開く「剣」だったのです。






































News past and future へ戻る

トップページへ戻る